海里とのお泊まり会から何日か過ぎた頃。
あたしはとある部屋に先生といる。
「なんで解けないんだ?」
…………………居残りです。
「だってぇ………。」
まったくわからない数学を解けなんて不可能だよ!!
「先生、奇跡はまだぁ?」
「んー?バカな生徒とは無理だろなぁ。」
「あっそ。」
「冷てーな。」
あたしはあれからメイクを変えた。ギャルメイクからナチュラルに変えた。
先生は
『そっちのほうが良いじゃん。』
と褒めてくれた。
「先生、ここわかんない。」
あたしは少し不機嫌そうに聞いた。
「ったく………。」
「……せん……せ」
先生の顔があたしの顔のすぐ前にきた。
あたしは何が起こったのか理解できず
そのままキスした………。
「………わるい。」
謝るようなことじゃないよ。
「なんでしたの………?」
「………気まぐれだよ。悪かったな。」
『気まぐれ』
先生は気まぐれでキスできる人なんだ。
誰とでもできるんだ。
あたしは子供だから先生の気持ちわかんないよ。
なんで好きでもないのに気まぐれなんかでキスができるの?
「遠山?」
あたしの目には涙があった。
「先生、あたし奇跡を起こすのは無理だよ………。あたしは先生みたいに誰とでもなんてしないぃ……うぅ。ぐすっ。………好きになってご……めんなさぃ。」
あたしが先生を好きになったのがいけないんだ。
皆に励まされても先生を目の前にすれば悲しくなる。

