「なんか飲むか?」
遼はあたしから離れ、キッチンに向かった。
遼が冷蔵庫から持ってきたのは開けられてないあたしが好きなカルピスだった。
「ほら。」
なんであたしの好きな飲み物………
「あの、なんであたしの好きな飲み物………。」
そう聞くと遼は真っ赤になった。
「ずっと準備してたんだよ!!
悪いか!?」
怒らなくても…………。
「………ありがと。」
あたしの好きな飲み物知っててくれたんだ。
…………あたしって遼の好きなもの知らない。
「ったく…………。
俺、風呂入ってくるから。」
そう言い残し、お風呂に行った。
この流れってヤル気じゃないよね……?
つか、せっかく遼の部屋にいるんだし好きなものを探らなければ!!
あたしは部屋を観察することにした。
本棚には数学者が書いた難しそうな本ばっか。
あぁ見えて結構勉強してんだ。
デスクを見ると写真立てがあった。
…………誰だろ。
遼の隣にはパジャマ姿の女。
場所は………病院かな?
前の彼女…………とか?
まだ写真飾ってるってことは大切な人なんだ………。
「なに見てんの?」
後ろから急に遼の声がした。
「あ、遼…………。」
遼はあたしが見ていたものが何か気付き、渋い顔をした。

