愛してるって言って

そんなあたしをちらりと見た圭ちゃんは小さく息を吐いてから口を開いた。



「とりあえず、少しずつでいいから俺のこと見てくんね?」


「……」



圭ちゃんから告白されたことを考えれば、こう言われるのもわかる。


だけどあたしの中ではどうしても圭ちゃんは蒼ちゃんの弟で幼馴染みとしか思えない。



「涼夏?」



圭ちゃんはそう言って、俯いたままなにも言わなくなったあたしの顔を覗き込んできた。


でもやっぱりあたしにはこの言葉しか返せない。



「……ごめんね」



そんなあたしに、圭ちゃんは溜め息混じりに口を開いた。



「涼夏にとって俺はどうしても“幼馴染み”なんだな」


「……」


「じゃあ、幼馴染み以上になれるように、俺、マジで頑張るからな」


「えっ」


「覚悟してろよ!」



そう言って口の端にニヤリと笑みを浮かべている圭ちゃんはどこか自信ありげな表情をしていて、ほんとにそうなっちゃうんじゃないかと思えてしまう。


だけど、蒼ちゃん以上になれるのかな。


ほんとはそうなれたら凄くラクなのに。