愛してるって言って

それでも父さんと出会ったお陰で、今はこうやって幸せに過ごすことができている。


親父がいたら良かったのになーと思ったこともあったけれど、今はこの幸せな生活があるからこれでいいと思うようになった。



「……」



いまだに顔を伏せて言葉をなくしているすずの顔を覗き込む。



「すずが落ち込んでどうすんだよ」


「だってぇ」



ずず、と鼻水を啜りながら俺に視線を向けてくるけれど、その瞳が涙で濡れているからか、はたまた上目遣いになっているからかわからないけれど、その表情はやけに色っぽくて。


俺の心臓はどくんっと音をたてた。