愛してるって言って

下から見上げてくるからか、上目遣いで見つめてくるその瞳にどきんっと鼓動が跳ねる。


このまますずを抱き締めたいという気持ちを抑えながら、ちらりと紗羽さんに視線を移した。


そしたら、ふっと微笑んでくれて。


きっとそれが“OK”の合図なんだろうけれど、どうしても蓮くんのあの瞳が気になってしまって足を踏み出せない。


そんな俺の腕を引っ張るすずと、「蒼太、10時には帰るのよ」という紗羽さんの声に背中を押されて、ようやく一歩足を踏み出せた。


リビングを出る直前後ろからぶつぶつと不満の声が聞こえてきたけれど、それを宥めようとする声も聞こえてきて。


この場は紗羽さんが何とかしてくれると判断して、そのまますずの部屋へ向かった。