愛してるって言って

あたしの質問を聞いていたのかいなかったのか、蒼ちゃんはあたしの瞳をじっと見つめながらも何も言わなくて。


しばらく沈黙が続いたあと、蒼ちゃんは小さく息を吐いて視線をすっとそらした。


そしてまた視線を戻したかと思ったら、静かに口を開く。



「すずは覚えてる?」


「え」



突然の問いかけに、何のことを言っているのかわからず首を傾げる。



「覚えてないか。まだ、小さかったもんな」


「……何のこと?」


「ん?」



蒼ちゃんはあたしの質問に答えるつもりがないのか、口許にふっと笑みを浮かべて視線を逸らす。



「とりあえず服着たら?」


「あ!」



蒼ちゃんに言われて、今のあたしは身体にバスタオルを巻き付けているだけだということを思い出した。