愛してるって言って

「やっぱ……嫌だった?」


「え」



圭ちゃんの少しトーンの落ちた声に、視線を向けると、眉を下げて川を見つめている圭ちゃんがいて。


それが何に対して言っているのかわからず、その先の言葉に耳を傾ける。



「さっき……泣きそうになっていただろ?」


「え」


「キスの、あと」


「ち、違うっ!」



あれは圭ちゃんとキスをしたから泣きそうになったわけじゃない。


蒼ちゃんが彼女と一緒にいるのを見てしまったから。


それに、蒼ちゃんに圭ちゃんとのキスを見られてしまったことに、少し動揺してしまったんだ。



「じゃあ何で泣きそうになってたんだよ」


「……」


「言いたくないなら無理に言わなくてもいいけど」


「……」