愛してるって言って

さっき視界に入ってきた大きな瞳の主、蒼ちゃんは彼女と一緒にいた。


彼女は後ろ姿だったけれど、胸辺りまである真っ直ぐに伸びたその髪を見て、間違いなく蒼ちゃんのアパートの前で見たときと同じ女性(ヒト)だとわかった。


こうやって地元のお祭りに一緒に来るほど仲がいいんだ。


そう思うと、胸がずきずきと痛む。


それを少しでも和らげるように、繋いでいる手にぎゅっと力を込めたけれど全く変わらなくて。


圭ちゃんはそんなあたしの顔を覗き込んできた。



「どうした?」



そのやさしい声と柔らかい表情にほっとする。


30分と言わずに、ずっと一緒にいたくなる。



「圭ちゃん、優しいなと思って」


「はは、俺はいつも優しいけど?」