愛してるって言って

そう訊かれても、パパもママも花火がこの七夕祭りの締め括りだと知っている。


家にもこの音は届いているはずだから、音がなくなったら帰ってくると思っていると思うんだけど。


けれど、圭ちゃんのすがるような切な気な瞳を見ていたら、すぐに帰るとは言えなくて。



「あと30分くらいなら大丈夫だよ」



パパは「遅い」って怒るだろうけれど、きっとママは庇ってくれる。


何となくそう思って、あと30分だけ圭ちゃんといることにした。


だって、あたしももう少し圭ちゃんといたかったから。


今はまだひとりにはなりたくなかった。


ひとりになると、嫌なことばかり考えてしまうと思うから。