愛してるって言って

「わり」



そのままふいっと視線をそらした圭ちゃんは、縮めた距離をまた広げた。


今、圭ちゃんはキスをしようとしたんだよね?


付き合っていたらいつかそういうときが来るってわかっていた。


そしてそれを受け入れなきゃって。


なのに……無意識にそれを拒んでしまった。


圭ちゃんのことは凄く好きだし、ちゃんと受け入れられるって思っていたのに。



花火は次々と上がっているけれど、顔を上げられなくなって、ただパーンパーンと打ち上げられている音を聴いているだけになってしまった。


それでも握られた左手を離されることはなくて。


ていうか、圭ちゃんは更にぎゅっと握ってきた。


その仕草に、圭ちゃんの想いが見えて、胸がぎゅっと掴まれたように痛くなる。