「いただきます」



みんなで手を合わせてそう言うと、圭ちゃんが真っ先にお料理を口に運んだ。


いくら小さい頃からこうやって一緒に過ごすことが多かったとはいえ、全く遠慮なしにこんな風にガツガツ食べれるものなのかなぁ……


なんて横目でちらりと見るけれど、圭ちゃんはそんなあたしには全く気づくことなく次々と口の中にお料理を放り込んでいる。


そんな圭ちゃんにママは瞳を細めて口を開く。



「気持ちのいい食べっぷりよね。そうやって食べてくれると作りがいがあるわぁ」



うちはあたしと双葉の女の子だけだし、そんなに食べる方ではない。


料理を作るのが好きなママにとっては、こんな風にたくさん食べてくれる方が嬉しかったりするんだろうなぁ。