-駿side-

恋を無事に送り届けて家に帰ると

いっぱい並んだ料理を目の前に姉ちゃんと美咲が座っていた


「おかえり」

「うんただいま」


俺が食卓に着こうとすると

美咲はさっと立ち上がりお茶碗にご飯をよそって

当たり前のように俺の前に置いた。


「ありがとう」

「いいえー」


昔からこうなんだ

お互い両親が共働きで、日本にもいない時期もあったりして

長いときは着いて行ったりしていたけど

短期の時は3人で協力して生活していたりもした。


姉ちゃんはもちろん

美咲は1つ上なんて思えないくらいしっかりしてて

2人姉がいるような、そんな感じ



「「「いただきまーす」」」




「うわっ美味しい!美咲ほんと料理うまいよねー」

「凛ちゃんだってこの煮物美味しすぎ~」

「まじ!?駿も思う??」

「あぁ、どれも旨いよ」




久しぶりの3人での食事は

2人のマシンガントークが止まらなくて

俺はずっと聞き役に回っていた



だいぶお腹も膨らんだとき

今までずっと話していた美咲がいきなり

俺のほうを見ると

にやっと笑ってきた

「なんだよ?」

「いや?恋ちゃんとお似合いだったなぁって」

「あ、それはどーも」