久々に見る2人並んだ影が嬉しくて


けどあたしはそれどころじゃなかった。


なんであたしを待っていてくれたの...?


って、それもだけどまずは誘わないと!!



「あのっ」
「あのさ」



あっ....。

思わず顔を見合わせて笑う。


「なに?」


「あ...いや、駿くん先にどうぞ!」


....これでもし、


俺彼女できたんだ。とかなら


先に言ってもらわないと困るしね?


なんて...そんなの絶対いやだけど...



「...れん?」


「えっ..!あっゴメン!なに?」


「夏祭り一緒に行ってくれないかな」

「えっ...」



...うそでしょ?


あたしの言いたかった言葉。


それを駿くんが言ってくれた...


「嫌だったらいいんだ...」


「いやじゃない!」


あたしは咄嗟に駿くんの腕を掴んでしまった。


「...なら良かった。」


掴まれた腕に目をやって一瞬びっくりしてたけど


またいつものように笑ってくれた。



「うん!...あっ...ごめん...嫌だよね..」


つい勢いで掴んでしまった...は、恥ずかしすぎるよ。



あたしが顔をそらして慌てて手を離した。



けど....


「こっちのほうが嬉しい」


そう言ってあたしの手を掴むと


そのまま歩き出した。



....手..繫いでる...よ



あたしは目の前で繋がれた手を


照れながら見て、少し握り返すと


優しく握り返してくれて思わず言っちゃいそうになった...



好きだよって。