-恋side-
「駿くん...どう、したの?」
あたしは気がつけば駿くんに抱きしめられていた。
まって...どういうこと。
思考回路がおかしくなってるよ...
なんで、駿くんがあたしを..?
しばらくして
ぎゅっと締め付けられた身体が解放されると
あたしは地面に吸いつけられるように
その場にしゃがみこんだ。
「ごめん...」
上から降り注ぐ駿くんの声。
「ううん..けど、どうしたの急に」
決して嫌なんかじゃなかった、
けど心配だった。
いきなりこんなことするから...
あたしなんかしたかなって。
ちょっとの沈黙を破ったのは
駿くんで
「俺、なんか嫉妬してた」
そんなことを言うから
あたしは驚いたようにイスに座り込む
駿くんを見上げた。
「え....」
嫉妬?
なんで、駿くんがあたしに嫉妬?

