一蹴『ふ~~…』
煙草を吸いながら黄昏る俺…こんな自分もカッコイイと思った時期もある…
だけど今はそんな自分が嫌になる…

俺は一年前までは人並みに社会人をしていた…別にやりたい仕事に就けたわけではないがその時の俺は頑張っていたのだと思う。

そんな俺は今無職である…仕事を辞めたときはこのままではいけないと思いとりあえずバイトをしたがどれも長くは続かなかった。

とりあえずはバイトで貯めた貯金で生活をしているが正直もうそろそろ限界がきている。

一蹴『バイト見つけるか~まぁ長くは続かないだろうけど…』

そう言いつつ仕事を見つけに行こうと外に出ようとしたときだった…

ピンポーン

と、部屋のチャイムが鳴った…

一蹴『誰だ?』

そう言いながら俺は玄関のドアを開けた…
するとそこには黒髪セミロングで白いワンピース姿の少女が俺に微笑ましい笑顔をむけて立っていた…

一蹴『え~と…どちら様?』

俺はとりあえず少女に問いかけた…

少女『初めまして(笑)木村 一蹴さん♪』

一蹴『はぁ?』

俺は知らない少女に名前を呼ばれていた…

少女『とりあえず立ち話もなんですしお邪魔しますね~お邪魔しまーす♪』

と言いながら少女は俺の返事も聞かずに部屋に入ってきた。

一蹴『はぁ!ちょっ!ちょと!勝手にあがるなよ!』

少女『へー?独り暮らしの部屋にしては綺麗に片付いてますね?タバコ臭いけど…』

最後の一言は余計だな…と言いたいが相手は子供なので言わないでおく…

一蹴『でなんなんだ?お嬢ちゃん?迷子か?交番なら近くにあるぞ?連れて行ってやるから行くぞ』

普段の俺ならとっとと追い返してやりたいが相手が子供なので優しく言ってやったのだが予想外の反応が返ってきた…

少女『失礼な人ですね私は25ですよ!』

と、少女が言ってきた…だが俺はそれを軽く聞き流してやった。

一蹴『いいから交番行くぞ!』

そう言いながら俺は少女を交番に連れて行こうとした。

少女『あーー!その返しは信じてませんね!わかりました証拠を見せましょう!』

そう言って少女は一枚のカードを見せてきた。よく見てみるとそれは運転免許書だった…

一蹴『え~!』

俺は驚いて声をあげてしまった。

少女『ふっふふ~♪ようやく信じてくれましたか(笑)』

一蹴『ああ…まさか俺より5歳も歳上だったとは…』

少女『てっ!そっちですか!』

一蹴『で?アンタが俺よりも5つ歳上で迷子じゃないのはわかったけど俺に何のようだ?』

少女『あの~?ちゃかり5つ歳上とか言うのやめてくれますか~一応乙女なので傷つきます!』

一蹴『ああ…悪い…』

結構純情なのか?と心のなかで思った。

一蹴『で?何のようだ?』

少女『そうですね(笑)単刀直入に聞きます。木村 一蹴さんあなた人生やり直したいですか?』

一蹴『はぁ?』

訳がわからなかった数分前に現れた少女が今俺に何を言っているのかこのときの俺には理解できなかったのだ…