大好きな明希くん!

「ただいまー!」







「おー、思ったより遅かったなー。もうご飯できるよ。」








2人でキッチンに立つ姿はほんとに夫婦みたいで。
ただ見てるだけなのに、涙が溢れそうになる。




麻也が、我慢するななんて言うからだよ。








「ん?柚子どうした?ゴミでも入った?」








「あ、そうなの!ちょっと水で洗ってくる!」







私はバタバタと走って洗面所まで向かった。








バシャバシャと顔を洗っていると、後ろから麻也が見てた。









「…。なによ。」








「そんなに泣くくらいならもう一回言えば?」







「そんなこと言って…、困るのは明希くんだよ?私のせいで明希くんが困るのなら私は言わなくていい。」








「…こんなとこまで来て綺麗事かよ。」







「…そんなことないもん。麻也は分かってない。何もわかってない。」








私はそう言って自分の部屋に行った。







「分かってねーのはお前だろ…。」





麻也がそう呟いたのを知らずに。