佳音が指指す方を見る
色素の薄い首元まである長い髪、綺麗な紫色の瞳、長い睫毛、白くて綺麗な肌
「ああ、あの人か、有馬という奴は」
他の部員よりはるかに綺麗な顔立ち、茶道のことは全くわからんが、鍛えられた手さばき、素人でも分かる
「確かに顔はいいな、でも私は男などに興味ない」
「有馬裕太郎、今は彼女いないらしいよ?桃」
「興味ない」
「そっか、有馬裕太郎も見れたし、私はバスケの部活体験行ってくるね!」
手を振りどうやら体育館に向かった佳音
「あそこの女子達が退散するまで待つかな…」
きっと有馬という奴はあそこの女子達は眼中にないのだろうな、可哀想な奴らだな
「はぁ〜めんどくさ」
ポケットの中から苺味の飴を取り出し、口の中に放り込む
「おいし」
やっぱり、菓子が一番だ
