「ねぇ！聞いてよ！」



また佳音の愚痴が始まった、始まったらもう止まらない





「昨日ね、彼が他の女の子とイチャイチャしててね」

「うん」

「すごい悔しくて、でも何も出来なくて、怒ることもできなくて、」



佳音の目頭から溢れる涙、口調から感じられる怒り


私は黙って佳音を抱きしめることしかできなかった










「だから嫌なんだ」

「え？」

「なんでもない…」









だから恋というものは嫌なんだ

くだらない











たかが他人に気持ちを振り回さられるなんて私は御免だ