ちなみに玲哉のほんとの苗字は阿南。
旧姓が花籠。

ついこのまえ母子家庭になったばかりだ。




「おいこら、那智。お前学校には来んなって言ってあるだろ。」








「悪い。悪さしようと思ってきたわけじゃねえんだ。玲哉、お前とお前の従兄弟の女に用があってな。」








「俺と…、凜咲?」








私はなぜか玲哉に呼ばれ、近所の公園に向かった。








「玲哉?なにー?」








「凜咲、こっち。」








そして、玲哉の横には藍崎那智がいた。








「なんでこの人が?」








「話があるらしい。」








その話とは、玲哉と私に
協力して欲しいという内容だった。








「聞いてくれねえか?」








「んー、凜咲を危険にさらすわけには…」








「守るから。」








「てめえの命かけてでも守るんだろうな?」








玲哉とこの人は昔からこんな感じ。








「私は別にいいけど…、」








「もし何かあったらすぐ言えよ?」








「大丈夫だって。だってこの人、てめえの命かけてでも私のこと守ってくれるんでしょ?」








そう笑いかけると、
ふっっと藍崎は笑った。