地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~

「……だから、これはこの定理を用いればいいから」

「あぁ!そっか、このまま計算すれば答えが……」

 ユイちゃんの部屋の真ん中に折り畳みのテーブルを広げて、私、立花君、ユイちゃんの順に座り、物理の問題集を三人でのぞきこむ。

「わぁ!できた!!すごいよ、璃子」

 ユイちゃんは物覚えが良くて、少しのヒントですらすらと答えを導いていく。が……

「えー、全然わかんない。なんでここにこれを当てはめることができんの?そもそも物理に数式があるのが納得できない」

 立花君は本当に困った顔で、眉が下がりきっている。

 不覚にもその困り顔に胸がときめいてしまった。それを知ってか知らずか、立花君が私を見つめる。

「あ、えっとね、これはね……」

 このドキドキを悟られぬよう細心の注意を図って、一つ一つを分かりやすいようにゆっくり説明していく……のだけど、一定の距離を保っていた私に、立花君は無意識か近づいて、肩が触れるほどに。

 触れた右肩が異様に熱くなって、クーラーがかかっているのに全身が火照っていた。

「こら!せんせーを独り占めするのはナシ!!」