地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~

「それにしても、あっついよなぁ……柊さんて全然汗かかないの?俺もう汗だくで。てか、くさくないよね、俺」

 服を掴んでぱたぱたしていた彼は、急に自分のにおいをくんくん確認して、斜め後ろを歩いていた私を振り返った。

「だ、だいじょうぶ、だと思う」

 足を止めた立花君。私も同じように立ち止まる。

 あぁ、なんでうまい返しができないんだろ。他の子なら、冗談を言って茶化したり、笑ったりするんだろうな。

 俯く私。コンクリート、履きなれないサンダル。と、立花君のスニーカーが近づいた。顔を上げる。

「柊さんは……」

「え?」

「柊さんはどんなアイス好き?」

 一瞬だけ何かを迷うような表情をしていたが、それはすぐに消えていつもの笑顔を浮かべ歩き始める。

 私も立花君と並んで歩きながら、普段よく食べるアイスをいくつか思い浮かべてみる。

「うー…ん、無難にバニラとか好きかな。あとソフトクリームも」

「あ、俺もソフトクリーム好き!じゃ、そこのコンビニで買って、行きながら食べよ」