地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~



 夏の空は、他の季節の空とは違う気がする。特別なのだ、夏の空は。

 同じ晴天でも、どこか急いでいるような、せわしないイメージ。どうして、そんなに急いでるんだろう。私は不思議に思いながら、自分自身も知らず足早に歩いていた。

 待ち合わせ場所は商店街前の公園。

 いつもなら着ないで夏が終わっていたノースリーブで膝下丈のワンピース。紺色で花柄の刺繍がある。髪は高く纏め上げてポニーテールに。眼鏡はしたまま。

 授業のノートや宿題を入れた鞄を担いで、公園の入口に目を向ける。そして、私の足がぱたりと止まる。

 今日はただの勉強会。

 別に楽しみで眠れなかった訳じゃない。

 立花君に少しでも可愛く見えるように服を選ぶのに、時間がかかったなんてことも。

 時間より五分も早いのに、彼が私を待っていることにとてつもなく嬉しくて、周りの目とか気にせずはしゃぎたくなんて………

「あ!柊さーん!」

 太陽なんて敵わないくらい輝いて見える立花君の笑顔は、なんてズルい。彼は私のポーカーフェイスを一瞬で崩してしまう。