不思議なほどの静謐に包まれていた公園に、携帯の着信音が轟き、その瞬間から止まっていた時間が流れるように、虫の音や遠くで走る電車などの街の音が耳に入ってきた。
「なんてタイミング……」
煩わしそうにポケットを探るひー君。私は少し残念がりながら、速まった鼓動を落ち着かせようと深く息を吐く。それから何気なく、公園の時計に目をやって……
『リッキー君はお留守番よ、良い子にしててね』
「大変っ!私、帰らなきゃ!!」
もう夜の8時を回っていて、本物のリッキー(柊家の愛犬)が暗闇の中でお腹を空かせ待っている姿が思い浮かんだ。
「えっ?」
ベンチから立ち上がった私を見上げていた彼も立とうとして、取り出しかけていた携帯がポケットからするりと抜け落ち、そっちに気を取られる。
「今日は本当に楽しかった!でも、急いで帰らないと……それじゃあ」
私は彼にもらったぬいぐるみのくまを大事に抱えて軽くお辞儀をする。そして、くるりと足を方向転換させて走り出す。
「あっ、待って!リッキー!!」
「なんてタイミング……」
煩わしそうにポケットを探るひー君。私は少し残念がりながら、速まった鼓動を落ち着かせようと深く息を吐く。それから何気なく、公園の時計に目をやって……
『リッキー君はお留守番よ、良い子にしててね』
「大変っ!私、帰らなきゃ!!」
もう夜の8時を回っていて、本物のリッキー(柊家の愛犬)が暗闇の中でお腹を空かせ待っている姿が思い浮かんだ。
「えっ?」
ベンチから立ち上がった私を見上げていた彼も立とうとして、取り出しかけていた携帯がポケットからするりと抜け落ち、そっちに気を取られる。
「今日は本当に楽しかった!でも、急いで帰らないと……それじゃあ」
私は彼にもらったぬいぐるみのくまを大事に抱えて軽くお辞儀をする。そして、くるりと足を方向転換させて走り出す。
「あっ、待って!リッキー!!」



