「だから、本気で誰かを好きになったことがなかった」
「……ん」
「ほんと自分勝手な奴だと思う、俺は。ユイを傷つけた時、そんな俺が嫌いになった。でも、変わろうとしなかった。むしろ、もっと酷い奴になった。誰も信用しなくなって、嫌われないように、自分を良い奴に見せる努力しかしなかった」
彼の手が強張るのを感じて、返事の代わりに繋いだ指で、その手を優しく撫でた。
「どっかで違うっていうのは分かってて、けど、それを見えないようにしてて」
「だけど、それを見るようになった?」
「うん。ユイにさ、本気で怒られた。自分で自分を殺すのはいい加減、止めろって。俺、その時こそあいつに殺されるんじゃないかって思ったけどね」
「反省してるの?」
「だいぶ。もう怒られたくないし、怒らせたくもないから」
「良かった」
首を竦めて笑うひー君。けど、それが作り笑いだということはすぐに分かった。
「知らないうちに、皆が求める“立花洸”に俺がなろうと必死で、苦しくなってた。そりゃ、そんな俺に好意寄せてくれても信用できないよな」
「……ん」
「ほんと自分勝手な奴だと思う、俺は。ユイを傷つけた時、そんな俺が嫌いになった。でも、変わろうとしなかった。むしろ、もっと酷い奴になった。誰も信用しなくなって、嫌われないように、自分を良い奴に見せる努力しかしなかった」
彼の手が強張るのを感じて、返事の代わりに繋いだ指で、その手を優しく撫でた。
「どっかで違うっていうのは分かってて、けど、それを見えないようにしてて」
「だけど、それを見るようになった?」
「うん。ユイにさ、本気で怒られた。自分で自分を殺すのはいい加減、止めろって。俺、その時こそあいつに殺されるんじゃないかって思ったけどね」
「反省してるの?」
「だいぶ。もう怒られたくないし、怒らせたくもないから」
「良かった」
首を竦めて笑うひー君。けど、それが作り笑いだということはすぐに分かった。
「知らないうちに、皆が求める“立花洸”に俺がなろうと必死で、苦しくなってた。そりゃ、そんな俺に好意寄せてくれても信用できないよな」



