地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~

 こっそり落ち込んでいると、洸君……ひー君が顔を覗き込んで「リッキー、今からデートしよっか」と言う。

「誰と?」

「俺と」

「…………っ!!」

 数秒遅れて、変なことを聞いていた自分に気付いた。曲がりなりにも今の私に好きだと言ってくれた相手からの誘いに、なんて失礼だったのか。

 失態ばかりで恥ずかしがる私に、ひー君は全然嫌な顔をしないで笑顔のまんま、

「俺以外の男のこと、考えないようにさせてあげなきゃね」

 さらっと凄いことを言ってのける。

「お、お手柔らかに……」

 返す言葉がなくてそう言うとひー君は悪戯に笑い、繋いだ手をおもむろに持ち上げて、私の手の甲に軽く唇を当てていた。

 もう、卒倒レベルに頭がクラクラして、まるで沸騰したヤカンになったみたいだ。

「リッキー、可愛い」

 とどめも、抜かりない。