小さく、呟かれた言葉。
そんなことない……そんな訳ない……!
彼を見上げると困ったように笑っていて、それを見た瞬間に抑えていたものが再び込み上げてきた。滲んでいく視界に朧気に見える、驚き焦る洸君。そして、遠くから響く数人の女の子がはしゃぐ声。
多分、きっと田原さんたちだ。階段から上がって来ているのか段差を踏む足音と共に近づいて来ていた。
彼女が来れば、また昼休みの時みたいに私一人取り残される。また情けなく、惨めな思いをする。
そう思って彼の手を引き離して、その場から離れようとした私を洸君が……
「待って!」
離した手を繋ぎ止めて、そのまま準備室の中へと一緒に入った。
「逃げないで、俺の話、聞いて」
向かい合った洸君から真っ直ぐに見つめられて、私は身動きが出来なくなる。心臓が暴れだして、隠しきれない気持ちが今にも飛び出しそう。
「俺、璃子ちゃんのこと……」
何かを言いかけようとした洸君だったけれど、ドアを閉めた向こうから「ねー、さっき洸の声がした気がするんだけど」という田原さんの声が聞こえて、彼女らが準備室に近寄って来ていた。
そんなことない……そんな訳ない……!
彼を見上げると困ったように笑っていて、それを見た瞬間に抑えていたものが再び込み上げてきた。滲んでいく視界に朧気に見える、驚き焦る洸君。そして、遠くから響く数人の女の子がはしゃぐ声。
多分、きっと田原さんたちだ。階段から上がって来ているのか段差を踏む足音と共に近づいて来ていた。
彼女が来れば、また昼休みの時みたいに私一人取り残される。また情けなく、惨めな思いをする。
そう思って彼の手を引き離して、その場から離れようとした私を洸君が……
「待って!」
離した手を繋ぎ止めて、そのまま準備室の中へと一緒に入った。
「逃げないで、俺の話、聞いて」
向かい合った洸君から真っ直ぐに見つめられて、私は身動きが出来なくなる。心臓が暴れだして、隠しきれない気持ちが今にも飛び出しそう。
「俺、璃子ちゃんのこと……」
何かを言いかけようとした洸君だったけれど、ドアを閉めた向こうから「ねー、さっき洸の声がした気がするんだけど」という田原さんの声が聞こえて、彼女らが準備室に近寄って来ていた。



