地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~

 そう言って彼女の腕を引っ張って、ここから離れていく洸君。その二人の後ろ姿を見送る私を、友達たちが憐れむように、それでいて楽しそうに見て去っていく。

 取り残された私。

 佇む私の横を何人も過ぎて行って、まるで姿が見えないお化けになった気分になる。

 確かに、私は勉強しか出来ない。地味で、ダサくて。それなのに、一瞬でも洸君が私のところに来てくれるんじゃないかと思った。

 いつかのように、彼の手が私の手を繋いでくれるんじゃないかと。

 期待して、現実を知って、それでもまた期待するんだろうな。無限のループだ。

 ああ、悲しいくらい情けない。

 この上なく不格好で、こんな恋しなきゃ良かった。

 だったら、これほど自分が臆病だと、弱虫だと、知らないでいれたのに。でもね。

 ああ、悲しいくらい好きなんだ。

 嫌なこと、嫌いな自分に出会っても、この気持ちはしぶとく心に居続ける。大好きという気持ちの消し方が分からないから。

 ポケットの中を探って出てきたくしゃくしゃの紙切れ。今の私の心のようなそれを、丁寧に手で綺麗に伸ばし、段ボールで出来たゴミ箱みたいな投票箱に入れた。