地味優等生→リアルシンデレラ ~みつけてください王子さま~

 次々に浴びせられる言葉。それらが凶器のように刺さり、言い返したくても口を開いてしまえば泣いてしまいそうで、ぐっと唇を噛む。

「どうやって洸に近づいたか知んないけど、身の程をわきまえた方が良いんじゃない?」

「……っ」

 何も言えない。

 自信もない。

 勇気もない。

 あるのは彼女に対しての嫉妬だ。

「……何してんの」

 不意に聞こえたのは、聞き間違えることのない声。だけど、今は、今だけは間違いであってほしいと願う。けれど……

「あっ、洸!」

 さっきとは全く違う猫なで声で、駆け出す田原さん。その先に洸君が立っていて、彼と目が合った。

 見ないで。お願い、今の私を、見ないで。

 見たくない。彼女と並ぶ姿を、見たくない。

「どうしたの、洸?」

 彼の制服を軽く引いて、首を傾げるように顔を覗き込む田原さんの方を向いた洸君。


 …………行かないで。


「次、移動教室。行くよ」