一度あの鉄拳をくらったけれど、ねーさんといいとこ勝負。 本気で頭蓋骨陥没(かんぼつ)するんじゃないかって思ったもん。 この石頭のあたしに、痛いと言わせるほどの鉄拳の持ち主は、この時代にきて何人かに出会った。 はあーあ。 ねーさんといえば、あたしがあの世界での唯一の家族であるおばさんにそっくりな、梢さんのことが気がかりだ。 梢さんに申し訳ないことしちゃったな。