志ーこころー 【後編】



福沢は、あたしを目で促しながら廊下を歩き始める。




彼のがっしりとした肩を後ろから眺めながら、あたしは黙ってその後につづいた。






あの梅の木の奥にはもうひとつ廊下があって、陽の光に温められた床を足の裏で受け止めながら歩いた。



きしきし、きしきし。




あたしの歩く足幅に合わせて、鳴る木の板



それは先程の悲鳴ではなく、いまは喜びの声に聞こえたきがした。