あたしはひとしきり涙をこぼしたあと、道着の袖でごしごしと目をこすった。 「だめですよ!!そんなに目をこすったら!!」 え? と思ったその刹那、誰かがあたしの腕を掴んだ。 「あーあー。こんなに目を腫らして……。」 低くて優しい声色の主は、あたしの身長に合わせるように低くしゃがんだ。 志乃「……だれ。」 あたしは、ドスを聞かせた声で、小さく答える。 かすかにだが、殺気をだして。 まさか。このあたしが気配に気づかないなんて。 警戒しつつも、いつでも相手に技を仕掛けれるように、密かに構える。