とりあえず、この部屋でーよおっと。 あたしは二人の横をそっと横切って、麩を静かにあけた。 廊下はしんとして、ほこりが舞っている。 あ、 なんだかあの場所に似ている。 あたしが飛ばされる前、見知らぬアンティークショップに立ち寄ったことを思い出した。 あの、静かで、まるで、誰かの大切な宝箱を覗いてみたような感じ。