志ーこころー 【後編】



とりあえず、この部屋でーよおっと。




あたしは二人の横をそっと横切って、麩を静かにあけた。




廊下はしんとして、ほこりが舞っている。




あ、




なんだかあの場所に似ている。




あたしが飛ばされる前、見知らぬアンティークショップに立ち寄ったことを思い出した。





あの、静かで、まるで、誰かの大切な宝箱を覗いてみたような感じ。