「え。」 さきほどとは打って変わって優しさを見せる香子に春は動揺を隠せなかった。 「だって、ふらふらしてて、ケガまでしたんですよ?送ります。」 香子はお酒に強いのだろうか、などと春は少し考えてみる。 「いや、いいよ。帰れる。」 春はよっ、と立ち上がりまた歩き出した。 その春の手を香子が慌てて掴み、また言った。 「送ります。」