「さーて!泊まり会だー!」

「コンビニ寄ってこうぜ。喉乾いた。」

「お菓子も買い足しておこうか。」


三人揃って校舎を出ると、
早速ハイテンションで
走り回る夏希がつまずいた。

本当に小学生みたいだ。
隣では裕太が笑いを堪えている。

今日は珍しいことに生徒会の仕事も少なく、
予定より早く帰ることが出来た。

最寄り駅のコンビニでもいいんだが、
学生がてんやわんやしているため
地元にしようという話になった。


「帰りが面倒だよなぁ…。」

「満員電車ってそんなもんだよ。」

「そんで、カツ屋の兄さんの件は?」

「あぁ、連絡したらOKって!」


いつの間にか、車を出してもらう約束を
取り付けてくれたようで。

結構な遠出だし、さすがに申し訳ない気が…。

学生帰宅ラッシュの波と共に、
ぎゅうぎゅうの電車へと乗り込む。

日が落ちてきても暑いのに変わりはない。


「夜ご飯どうしよう?」

「俺がつくるから大丈夫ー!」

「おう、さすが我らの夏希さま。」

「ドヤァ!」

「今夜はオールナイト?」

「あったりまえよ!」


裕太の問いに、
うるさいくらいの声で答える夏希。

久しぶりの泊まり会は
かなり盛り上がりそうだ。



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