暁天の星



「アキラは、ナツキの体にある傷や痕を見たんだよな?」



ライの問いかけに1回だけ頷く。




「今まで、どんな気持ちで耐えてきたんだろうな。」




……………。



彼の傷痕が脳裏に浮かんだ。




切り傷、痣、ケロイド、無数の根性焼き。
そして大きな焼印が1つ。





ライの一言にすごく考えさせられる。







「アキラ。お前、音源聞くだろ?」



自分の世界に入り込んでいるわたしに、ライはヘッドホンを差し出した。



それを受け取って、ライの隣のふかふかの椅子に座る。





仕掛けてあった盗聴器の音源。



向こうもバカじゃない。
盗聴されても分からないように細工されてあったけど、こっちには天才ハッカーがいる。




雑音ばっかりだった音声も、ライの手にかかれば楽勝だ。






椅子に腰掛けて深呼吸をした。



目の前にはでかいパソコンとたくさんのキーボード。


飛行機のコックピットみたいって小さい頃からずっと思ってるんだよね。




ヘッドホンをして、ライに声をかける。




「いいよ。」





ライが再生ボタンを押したのを確認して、目を閉じた。