暁天の星



「テツさん!どうですか?こいつ!」



わたしの横にいた犬男が、わたしの頬をガッと掴んで、テツって名前らしい親玉に顔を見せた。




「ふーん。上出来じゃん。」




その言葉に犬男からパッと解放されるわたし。


少し押されて体制がよろけた。




なんで押すかな〜〜。






ふと顔を上げると、男達がわたしと殴られて伸びてる男の子を取り囲んでた。



…………本番だ。





「お前は後で味見してやるとして…。まずは、こいつ処理してからだな。」




親玉がそう言って、男の子を指差す。






「好きにしていいよ。証拠だけは隠滅してね。」



にっこり笑った彼に、ニヤニヤする男達。



……なんて奴だ。






さっきの犬男が、男の子に向かって歩き出す。別の奴らが倒れてる少年を無理やり立たせて支えた。




諦めたように目を瞑る男の子。


楽しそうに笑う男の集団。






………馬鹿ね。



犬男を追いかける。





振りかぶった奴の右手を掴んで回した。
同時に反転する体を押さえ込んで脇腹を蹴る。




わたしを相手にしたんだから、生半可な気持ちでいてもらったら困るのよ。




この人数なら20分もあればすぐ終わる。