時空を越えて



凍った背筋を無理矢理動かした。


「あたしの館なのにあたしが居ない訳が無いじゃないか!」


かすれた声が部屋に響く


「ねぇ、愛祈あの人がリンディさん?」


「そうだよ、全く占いが当たらないリンディオババ。」

「やっぱり。」



やっぱりベタだからぽんぽん予想があたる。


そのやり取りをしていると、

「あんた、ここの街は初めてだろう?名前は何て言うんだい?」


以外と優しいじゃん…
私が想像してたのは嫌みな姑みたいな…


「あのっ私萌音です、立木萌音です。」


「あぁん?」

「立木萌音です。」


「あぃ?」

「立木萌音ですっ!!」


「はひなもへ?」

「立木萌音!!!!」

「あぁ、なにぬねの?馬鹿にするんじゃないよ!」


ああもうムカつく〜!!
何で愛祈が苦手だかわかった!

「立木萌音ですよっ!!!!!!!!!!!!」

「立木萌音?なら早く言えばいいじゃない!?」


だからいってんだろ!



私は苛立ちを押さえ冷静になった。