『──・・・憂架ちゃん』




頭、痛い...


腰も......痛い




「...憂架ちゃん...」




突然、耳元で甘いハスキーボイスが聞こえた


...優さん......?


うん、きっとそうだ...優さんが助けてくれたんだ...



ゆっくりと瞼を開くと、やはりそこには愛しい彼がいた


目が合うと、彼は柔らかく微笑んで私の頭を撫でた




憂架「...ゆ...ぅ、さ...ん......」


優「起きた?心配すぎて、名前呼んじゃった(笑)」




嬉しそうに笑う優さんに、胸が苦しくなる




優「ん...憂架ちゃん?」




私は自分でも気付かない間に優さんの服を掴んでいた

ハッと我に返り、その手を離そうとすると、逆に引き戻されてしまった


そして私の掌は優さんによって、彼の頬へと持っていかれる


「なんかあったの」 疑問符をつけない彼独特の話し方はどこか相手を黙らせる匂いを漂わせている




憂架「...ッ」


優「隠さないで」


憂架「...なにも...な...」




ベッドの上に覆い被さるかの如く距離を縮め、
全てを射抜くような瞳で私を見下ろす


ドクン。


瞬間的に頬が熱くなる




優「俺に隠し事は無し、話さないなら自白剤でも注入しようかな?」


憂架「...ゆう」




ピンポーン。 家のインターホンが鳴り、優さんが立ち上がる


...誰?こんな時に......まさか




優「宅配かな、ちょっと待っててね」


憂架「...い...いや......行かないで...」


優「あはは、なんで?すぐ戻ってくるから」


憂架「...お願い...傍にいて......っ」




ベッドから這い出て優さんにしがみつくと
優しい彼はすぐにわたしを抱き留めてくれる




優「...困ったお姫様だね(苦笑)
  それに一応言っとくと憂架ちゃんの宅配だからね?」




私はなにを頼んだだろうか...?

......思い出せないけど...


暫く彼の顔を見つめていると、彼は困惑した面持ちで口を開いた




優「憂架ちゃん帰ってきた時下半身に血ついてて、脱がせたら生理になってたから...」


憂架「......」




要するに、私のために生理用品を宅配してもらった...と




優「嫌がるかな、とも思ったんだけど
  下着も替えておいたから」




そしてあろうことか下着まで。。

...まぁ、彼の優しさと取っておこう