(バカバカ、私のバカ! 単純に行動してれば落選できたのに!)

第二の試練によって、候補者は5名にまで絞られたと聞かされた。

その中に、レティシア、シルフェの名前もあった。

「大丈夫よ。レティシア王女殿下が残っているのですもの、私たちが選ばれることなんてないわ」

サロンにて、シルフェがのほほんとお茶を飲みながら言う。

シルフェはセレイアと違い、全然焦りを感じていないようだった。

常におっとりとして、か弱そうに見えるのにとんでもない肝っ玉である。

セレイアはシルフェのようにはなれなかった。

「万が一、選ばれてしまったらって考えると、……
あああ~~!! 私、外の空気を吸ってくる!!」

サロンから飛び出し、セレイアはがむしゃらに外に向かった。

監視役の騎士たちがすかさずついてくるが、構わない。最近はあまり気にならなくなってきたところだ。