それから数日。

セレイアが部屋に閉じこもっていると聞きつけたのだろう。

レティシアから部屋への招待状が届いた。

気分転換をさせてくれるつもりらしい。つんとしつつも心優しい王女らしい気遣いだった。

いつまでも部屋でうじうじ悩んでいても仕方がないし、セレイアは王女の部屋へと出かけることにした。

以前にも行ったことのある、淡いピンクの可愛らしい部屋のソファで、足と腕を組んで、レティシアは待っていた。

すでにテーブルには紅茶と焼き菓子が並べられており、いい匂いが漂ってくる。

レティシアはそれをつまみながら、ちょっと睨むようにして、現れたセレイアを見つめてくる。

「…それで。何がありましたの?」

開口一番、そんなことを聞かれてセレイアはとまどった。