あと彼氏は絶対欲しい!
中学生の男子なんてお子ちゃまだし、ちょろいもんよ。
絶対地位高い男子狙えるでしょ私。
顔は普通だけど、みんなからの優しい印象とか雰囲気とかマジつくりあげよ。
やーばっ超楽しいんだけど。
過去に戻ってきてよかったーー!!
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「はーい、席についてください。」
先生が入ってきて、みんな席に着く。
あー。なつかしっ!ばやしじゃん。
この人は学年でもかなり人気な男の先生で、担当教科は数学だ。
本名は小林…下なんだっけな…
とにかく、みんな親しみを込めてばやしと呼んでいた。
「みなさん、入学おめでとうございます。私の名前は…。」
そう言って黒板に小林拓哉と書く。
あぁ!拓哉だそうそう。
「小林拓哉といいます。33歳、独身です。部活の顧問はサッカー部、教科は数学を担当してます。よろしくね。…こんな感じで後で自己紹介をみんなにしてもらうから考えといてね。」
先生の言葉を聞いてみんな嫌そうな態度をとっている。そして神田を見てみるとまだ様子を伺っているのか、まだ発言しない。
「とりあえずこれから入学式が始まります。50分までに廊下に名前順で整列してください。えっと、あと20分かな?トイレとか済ませといてね。」
先生がそう言って出て行った後、何人かがトイレに行くのか外に出て行く。
もうそろそろ動くかな…お気に入りになるには早めに行動した方がいいよね。
神田は他のクラスに友達いるらしく、まだ打ち解けている様子は全くない。
チャンスだ。

