ーーガラッ。
みんなは私の方をちらりと見る。
出た出た。なんでみんないちいち見るんだろ。この目を私は恐れてたんだな。
とりあえず黒板に貼ってある座席表を確認して席に座る。
ふぅー。疲れた、疲れた。
せっかく戻ってきたんだから、楽しい後悔しない学校生活にしたい。人生かけてきたんだし。
うーん。まず友達どうしよっか。
まぁ、やっぱこのクラスで一番権力あるやつと仲良くすんのが一番だよね。
そいつのことは忘れもしない。
名前は『神田日和』
神田はまさしく中学に必ずいる厄介でみんなを脅かす、ボスみたいなやつだ。
ざっくり性格を言うと、うるさくて、ノリが良くて、男子の前だと声を1トーン高くする、いかにもな人物。
神田は以前、私のことを馬鹿にしていてよく悪口を言われていたものだ。
地位が結構低かったからな…。
ま、そのくらいでは気にしないけど。
誰に対しても神田は言っていたから。
今回はまだ知らないわけだし仲良くして絶対にお気に入りの地位を狙おう。
自分で統治するよりお気に入りの方が気楽だし、いろいろ都合がいい。統治者は最後嫌われるしね。
とりあえず後で話しかけよう!
第一印象は大事だからね。
なんてったってこっちには未来がわかるっていう最強の武器があるんだ。

