私は佐々木からばやしに視線を移す。
ばやしは黒板にずらずらと何かを書いている。どうやら昨日言っていた係決めをするらしい。
係決めか…。どうしよう。
学級委員かなやっぱり。目立つし、優等生に見えるし。
うーん。でも…。
「鈴本は何にすんの?」
私が頭を抱えて考えていると、佐々木が後ろを振り返って私を見つめている。
「学級委員とか、いいと思うけど…でも、まだ悩み中…。」
少し恥ずかしがって言う。
「おっいいじゃん、俺もやろっかな!」
「えっほんと?佐々木君が一緒だと心強いな。」
「おぉ!任せとけ!」
佐々木はニカッと笑った。
すると突然何を思ったのかいきなり私の手首を掴み、手を挙げた。
「せんせー!俺ら学級委員やりたいっす!」
「えっ、ちょ…。」
何言っちゃってんの!?
待ってよ、展開早いって!
誰がやるって言ったし!
「おー、やってくれるか?」
ばやしは満面の笑みで私たちを見つめる。
「やろーぜ!」
「じゃあ、やります…。」
佐々木の勢いに負け、訳も分からず私は学級委員になってしまった。
はー、まぁ勢いでなっちゃったけど悩んでたし背中押してくれてよかったかも。

