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「はい、じゃあホームルームを終わります。明日は係決めするから考えておいて下さい。」
私は荷物を持って、取り敢えず祥子のクラスに向かう。
その間に神田とすれ違う。
「日和、バイバイ。」
「あっうん、じゃあ明日ねー。」
…ふぅ、神田とここまで仲良くなれるとは思わなかったな。
ってか、私結構凄くない?
こんなに行動力あったんだ。
でもな…今日少し目立ちすぎちゃったかな。もっと清楚にみんなに優しいイメージを出さなきゃいけないのに、これじゃ私の方がボスで神田が付き人みたいじゃない。
明日からはもっと優等生にならなきゃ。
そう思いながら祥子のクラスに行くと、まだ自己紹介の最中だ。
まだ時間かかりそう…。
ちょっと学校探検でもしてこようかな。
私はそう思って、一つ下の二年生の階に降りる。
二年生は入学式のため今日は来ていない。
辺りはガランとしているが、四月の暖かい光が差し込んでいる。
確か私の教室は…
二年三組の教室が目に入る。そこが私の教室だ。入ると、少し古くて色あせたカーテンに差し込む光が、教室をピンクに染める。
懐かしいな。新学期ということもあり、黒板の緑がはっきりしていて私も新鮮な気持ちになる。
綺麗だなー。そうだ写真とろっと。
全体を撮ろうと思い教室の隅っこに向かいながら、ブレザーのポケットをまさぐってケータイを取り出す。

