「ギャァアアアア!!!」
「なんだよ!?」
水たまりのようなものに、見事足を突っ込んだ彼女。
と同時に笑うあたし達。
村「お前、最高か!」
安「笑うな!村上のくせに!」
村「くせにってなんだよ!」
松「まあまあ。」
安「大っきい声出してないとやってらんないの!」
とりあえず、足を脱いてもらってドロドロになったまま先を進む。
街頭なんてなくて、木がたくさんあるこの森は、月明かりが妙に雰囲気を煽って、肝試しにはうってつけのスポットだろうな。
周りが静かで、自然の音がする。
それに初夏のいい匂い。
好きだなぁ、こうゆうの。
恐怖がないわけじゃないけど、それ以上に好奇心の方が勝ってると思う。
安田の足を除いては特に何も起こらず、折り返し地点にあるノートを見つけて、名前を書いた。
結構期待してたけど、安田みたいな子もたくさんいたし、脅かすとかそういう類のものはやらないのかな?
まあそれで怪我とかしたらシャレにならないもんね。


