「じゃ、安田んとこスタートな。気をつけて。」
わざとそんなことを言ってあたし達を煽ってくる先生に、行ってきますと告げた。
結局あたしが先頭で、後ろに安田。そしてその安田の両隣に男子2人。まさかの団子状態だ。
夜で空気が澄んでるし、なかなか気持ちいいところだと思う。
気候のいい森を進む。
森ってゆうか薮じゃね?
辺りをキョロキョロ見回しながら歩いていると、ガチガチの村上に話しかけられた。
「浅水怖くねぇの?」
「怖くないわけじゃないけど。普通かな。」
「すげぇなお前。」
ガチガチの村上。
さっきまでは余裕ぶって、こんなん作りもんだから!とか散々言ってたのになぁ、と思い出して笑いを堪える。
ただのハイキングだな、と思っていたら、あたしの腕を掴んでいた安田が突然消えた。
正確には落ちた。


