隣の席のみなみくんは笑わない



「田中さん、もうそろそろ授業が終わる時間だよ。」



平井先生が時計をちらりと見てあたしにそう告げた。




あ、ほんとだ。もうこんな時間。




名残惜しい。このサラサラの髪の毛と横になっているみなみくん。




ん、待てよ。寝ていると言うことは……?



みなみくんは今、盗撮し放題&お触りし放題のき、き、キスし放題……??




「きゃー!!!落ち着くのよ華!!そんなことしちゃ駄目なのよー!!」




クネクネと体をくねらせて、自分の妄想に顔を赤く染める。




そんなあたしを怪訝そうな顔で見つめる平井先生。