隣の席のみなみくんは笑わない



「すー……すー……」




静かな寝息が聞こえてきた。



みなみくん、寝ちゃったのかな……?



熱があったんだから、きっと無理をして学校へ来たんだね。



そろりとぐるぐる巻の布団ごとしっかりと握り締めて、愛しい彼の寝顔を覗きに行った。



真っ白な清潔なシーツの上に横になっているみなみくんは、まるで白雪姫のようだった。


すこし口を開いて、短く呼吸をしている。


頬はほんのりとだけど、わずかに赤い。