「まさか、田中さんが僕よりも早く風邪に気付くなんてね。」 ベッドの向こうで、みなみくんがぽつりと呟いた。 こんな弱々しいみなみくんを見るのは初めてで、いつもシャキシャキとしている彼とは違いすぎて、なぜだか泣きそうな気持ちになった。 気付くに決まってるじゃない。 だって、あたしはみなみくんのことが大好きなんだよ。 あたし、いっつもみなみくんのこと見てるんだから。