【美空】



合宿も無事終え、総体を勝ち抜いて行く最中、あたしと蓮が付き合って1年の記念日が訪れた。



昨日試合だったので今日はオフ。



だから蓮のお家でまったりしている。



1年記念日だからといってこれといってすること
もない。



それよりもあたしたちの疲れの方が深刻な問題な気がする。



肉体的にも精神的にも追いつめられてる最近。



蓮の部屋は勉強の跡と筋トレの跡が垣間見えている。



「こんなロマンチックじゃない記念日も存在するんだな」

「確かに…」



2人顔を見合わせて笑った。



私服デートよりも制服やジャージでのデートの方が多かった1年間。



今だって蓮は部屋着だし、あたしは蓮のスウェットを借りている始末。



それでも全然嫌じゃなかったな。



これはこれで一生に残る思い出かもね。



「美空ち〜ん」

「ん〜」

「腰揉んで」



あたしがマッサージしてあげた日からちょくちょく腰を揉めと言われる。



そんなに気に入ったか。



しかも途中に寝ちゃってる蓮。